婚姻費用の分担請求調停

1婚姻費用の分担請求調停とは

婚姻費用の分担請求調停とは、婚姻費用の分担について、当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合に、家庭裁判所の調停手続を利用することを言います。

婚姻費用とは、別居中の夫婦の間で、夫婦や未成熟子の生活費などの婚姻生活を維持するために必要な一切の費用をいいます。具体的には、衣食住の費用のほか、出産費、医療費、未成熟子の養育費、教育費などのおよそ夫婦が生活していくために必要な費用が含まれます。

2手続の流れ

婚姻費用の分担請求調停の手続の流れは、以下のようになります。

  1. 調停の申立て
  2. 期日の指定・呼出し
  3. 調停
  4. 調停の成立

3手続の説明

①調停の申立て

調停の申立てをするには、婚姻費用の分担請求調停の申立書を家庭裁判所に提出しなければなりません。この申立書は、家庭裁判所に備え付けてあります、また裁判所のホームページからダウンロードすることもできます。

申立てに必要な費用は、収入印紙1200円分と連絡用の郵便切手です。

申立てに必要な書類は、申立書及びその写し1通、そして夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)と申立人の収入関係の資料(源泉徴収票、給与明細、確定申告書等の写し)です。

この申立てをすることができるのは、当事者である夫と妻です。

②期日の指定・呼出し

調停の申立てをすると、裁判所から、調停をする日(期日)が記された手紙が届き、呼出しがあります。この呼出状が届くのは申立てから2週間ほど経過した頃です。通常、第1回の調停の期日は申立てから約1ヶ月後となります。

③調停

調停では、調停委員会(1名の裁判官、2名の調停委員)を介して話し合いをすることになります。もっとも、裁判官は、1人で調停をたくさん担当しているので、調停自体は、調停委員2名で進行することになります。したがって、直接相手方と話し会う必要がありません。調停委員に対して、自分の率直な意見を言うことができます。そのため、調停では、お互いの意向に基づいて話合いが進められます。その際、双方の資産、収入、支出、子の有無・年齢などが考慮されます。ただ、実務上は、家庭裁判所が作成した算定表が用いられており、これを参考にして金額が決められ、話し合いを進めていくことになります。これは裁判官が審判をする場合にも用いられています。

④調停の成立

話合いがまとまり調停が成立すると、調停案が作成されます。その内容に問題なければ調停案に基づいて調停調書が作成されます。調停調書には判決と同様の効力がありますので、後に相手方が婚姻費用を支払わない場合には、強制執行をすることができます。

一方、話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始されます。この場合、裁判官が、必要な審理を行った上、一切の事情を考慮して、審判をすることになります。

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